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根管治療にかかる治療回数

根管治療
根管治療は回数がかかる。数ヶ月通院しているが治療が終わらない。

このようなお悩みを相談いただくことが数多くあります。

治療回数、期間が長引いている原因として、痛みが取れない、膿がまだ出ているというものが多いです。

顕微鏡で確認すると、まれに破折が見逃されているなどの理由のものもありますが、多くは無菌的な処置が徹底できていない、1回の治療時間が十分に確保できていないというものが多いように思います。

根管治療は細菌感染を取り扱うので、歯の中にどんな充填材を使用するか、ということよりも歯の中から汚れをいかに取り出して細菌の数を減らせるかが重要と考えます。

治療回数をかけて何回も仮の蓋を開けたり閉めたりしているとその度に細菌が侵入してしまうリスクが高まります。

ラバーダムをはじめとする無菌的処置がされていなければ更にリスクは高まってしまいます。

国が発表している日本の保険診療の統計では初回の神経を取る処置よりも、細菌感染が起きてしまった再治療の方が多いという結果が報告されています。

保険診療で無菌的処置に対する固有の点数がなく、治療による報酬が海外に比べとても低いことで治療に十分な時間が確保できないといことが大きな理由になっていると考えます。

現在、大学病院でも精密根管治療は自費診療と設定としているところが多くなってきています。

根管治療は歯を内側から削っていく処置となるため、何回も治療を繰り返していくと歯が薄くなり、歯が割れてしまうリスクが高まります。

ご自身の歯を長く使いたい、症状が長引いてしまっている等お悩みの場合ご相談下さい。